*<처음읽는 독일현대철학>과 <<本当にわかる現代思想>을 계속 다룹니다.
이번에는 12장(악셀 호네트)를 아래와 같이 공부하며, 이번 회로 이 교재를 마칩니다.
가/ 발제(단빈)
나/ 일본어 교재 강독
다/ 종합, 토론
학유는 일본어 번역의 담당을 배분합니다.
이번 회에는 <토세명인>(혹은 '또다공')이 있습니다. 闇然而章은 35편입니다.
-적경 및 丹中/ '장숙五術' 낭독
-漢文古典講讀(12시~1시)
-闇然而章(35편)
-공지
-영원한-자기소개
-周天/ 禹步
-복습(속속 후기)
-낭영(朗迎)
-<유재통신>
-討世明人(혹은 '또다공')
-저녁식사(4시 30분~)
-교재 공부/(6시~8시30분)
-離別禮
「コミュニケーション」から「承認」 へ
承認論的転回・多文化主義・承認一元論
アクセル・ホネットはハーバマスの後を受けて、フランクフルト大学社会研究所 の所長に就任した。 そのため、彼は一般に、フランクフルト学派第三世代の中心人 物と見なされている。 フランクフルト学派は、より若い世代になるほど、フランス やアメリカの現代思想を積極的に受容するが、それでも創立世代との連続性はもち つづけている。その連続性は、「哲学は現代という時代を概念化したものだ」とい う考えにある。 アドルノ=ホルクハイマーやハーバマスと同じように、ホネットも また、現代をどう捉えるかを思想的課題としたのだ。
◎権力論とプラグマティズムの評価
ホネットはフランクフルト学派の理論を継承しているだけでなく、それと同時に、 フランスやアメリカの現代思想を柔軟に取り入れている。たとえば、初期の博士論 文『権力の理論』で、ホネットはアドルノやハーバマスの理論を、フーコーの権力 論によって補完しようとしている。
こうした姿勢は、教授資格論文『承認をめぐる闘争』でも貫かれている。この論 文では、アメリカのプラグマティストであるミードの社会心理学を援用して、自ら 理論を形成している。 ハーバマスもたしかに、コミュニケーション行為の理論を 構築するとき、同じようにプラグマティズムを利用していた。ところが、ホネット によれば、「(ホネットの方が) プラグマティズムの伝統の影響をハーバマスよりも 強く受けて」いるらしい。
つまり、ホネットはフランクフルト学派の立場から、フランスのポスト構造主義 やアメリカのプラグマティズムと対決する、というようなスタンスを取らないので ある。むしろ、フランクフルト学派の思想も、フランスやアメリカの思想と同じ地 平の上に置かれるのだ。
◎批判理論の承認論的転回
こうした状況で、ホネットが独自に主張するのは、教授資格論文のタイトルにも なっている「承認」という概念だ。そのため、一般にはハーバマスの思想を「コミ ュニケーション論的転回」と呼ぶのに対して、ホネットの思想は「承認論的転回」 と呼ばれている。
歴史的に言えば、「承認」という言葉は、青年時代のヘーゲルが宗教思想や社会 哲学を構築するとき、中心においた概念だ。とくに、『精神現象学』では、「絶対知」が成立するために、必要となる前提である。人間と人間との相互承認が成立し てはじめて、「精神現象学』は完結することになっていた。ただ、一九世紀に書か れたヘーゲルの本では、「承認」概念は具体性に乏しく、現実の社会でどう有効利 用できるか不明だった。
そこで、ホネットは、ヘーゲルの基本的な意味を生かしつつ、現代社会のなかで 「承認」概念が有効である理由を解明したのである。そのとき出会ったのが、多文 化主義の問題である。
◎承認か再分配か?
ホネットがヘーゲル研究から「承認」概念を見出していたころ、アメリカではま ったく異なる文脈から「承認」が問題になっていた。八〇年代から九〇年代にかけ 移民や少数民族、フェミニズムなどから、多文化主義問題が提起され、「差異 の政治」とか「承認の政治」が強調されていたのだ。「承認」はまさに、理論的な 問題というよりも、緊急の実践的な課題となっていたわけである。
こうした中で、ホネットはアメリカの思想家ナンシー・フレイザーと共著『再分 配か承認か』を発表した。 しかし、同じ「承認」を問題にしながら、ホネットとフ レイザーでは、その位置づけが大きく異なっている。たとえば、フレイザーは、 「再分配」と「承認」を切り離すべきだと考えている。かつては「再分配」が問題だったが、現代世界では「承認」が中心問題となっている。つまり、 「再分配」から「承認」への移行が、現代世界で引き起こされている のだ。こうして、フレイザーは、経済問題から切り離して、「承認」 問題を理解すべきだと主張する。ところが、ホネットの考えでは、こ うした分離は正しくない。ホネットによれば、経済的な「再分配」を めぐる闘争は、「承認をめぐる闘争」として理解すべきである。とい うのも、報酬が少なかったり、分配の仕方が悪かったりするのは、そ の人に対して十分「承認」が行なわれていないからだ。つまり、 古典 的な分配をめぐる経済的闘争も、「承認」概念のもとで再検討されな くてはならないのである。こうして、「承認」という哲学的概念が、 実践的な場面で活用されるようになる。
ここでホネットが打ち出したのは、「承認一元論」とでも呼ぶべき 立場である。ホネットによると、社会における人間関係は、総じて 「承認」という観点から理解しなくてはならないのだ。それに対して、 アメリカで「承認」が問題になるのは、「マイノリティの権利をいか 「に擁護するか」という文脈だった。 しかし、「承認」概念を現代世界 で生かすためには、単なる「差異の政治」を超えて、より広い視野の もとで検討しなくてはならないのである。